パスタのパエリア、フィデウア

フィデウア / Fideua

お料理上手なボデアガス・アスル・イ・ガランサの醸造家、ダニーさんのレシピです。パスタで作るパエリア、「フィデウア(Fideua)」は、カタルーニャ語でパスタ料理のこと。主にカタルーニャ地方の沿岸地域で人気の料理で、バーベキューのようにアウトドアで楽しまれることもよくあります。お米を忘れた漁師が船の上で作ったのがはじまりとか。スペインにはフィデウア専用のフィデオというパスタがありますが、日本では手に入り難いので、カッペリーニで代用しても大丈夫。炊き上がったらサルサ・アリオリをかけてお楽しみください!これがあるのと無いのとでは大違いです。

材料(10人分):
 魚介のアラ・・・2kg(頭、骨、カニなど出汁を取るため)
 人参・・・3個
 玉ねぎ・・・3個
 塩
 フィデオ・・・3kg
 イカ・・・2kg
 エビ・・・1kg
 アサリ・・・500g
 にんにく
 オリーヴオイル

1  材料を切り35分間茹でてスープストックを作る。
2  大きなフライパンにオリーヴイルを熱し、海老を焼いて取り出す。
3  次に同じフライパンで小口に切ったイカを炒め、にんにくのスライスを入れる。
4  フィデオを黄金色になるまで揚げ焼きにする。
5  スープストックを足して水分がほどよくなくなるまで煮る。
6  お皿に取り分け、アリオリ・ソースを乗せて出来上がり。

サルサ・アリオリ / Salsa Alioli

すべての材料をブレンダーで攪拌してマヨネーズのようになったら完成です。

卵・・・2個
ひまわり油・・・500ml
にんにく

タラのサルサヴェルデ

白ワインに良く合うスペインでも人気のバスク料理。とっても簡単です!

タラのサルサベルデ/Bacalao en salsa verde con almejas

材料(2人分):

 タラの切り身:2枚(一切れ150g程度)
 アサリ:10個
 ニンニク:1片
 小麦粉:小さじ1
 白ワイン:小さめのグラス1/2杯
 水:グラス1杯
 オリーヴオイル
 塩、パセリ

作り方

1)刻んだニンニクをオリーブオイルで炒め、きつね色になったらアサリと小麦粉を入れる。

2)タラに塩を振り、別のフライパンで身から先に焼く。

3)白ワインを注ぎ、刻んだパセリと水を注ぎ約5分間煮る。最後にあさりのソースを合わせて、刻んだパセリを入れ勢いよくソースと絡ませる。

この爽やかさ、まるで大西洋の風!

グラスから溢れるハーブや柑橘の香り、カランカランとグラスに触れる涼やかな氷の音。今や世界的に人気が過熱するアルバリーニョだが、そのアルバリーニョ(それも極上の)をベースワインにしたベルムットが“食事に合うテロワール系ベルムット”、エントロイドだ。

「世の中に品質を追求したベルムットがほとんどない。それなら自分たちで作ってしまおう!」。ベルムットが大好きなアデガス・バルミニョールが、そう考えて4年の歳月をかけて地元ガリシア産のハーブを厳選し、ベースワインにこだわって本気も本気で取り組んだ。だから美味しい。週末にのんびりと一杯。ランチやディナーの前に仲間とわいわい話しながらまた一杯。リフレッシュのマストアイテムとして傍においてはどうだろう?

【ベルモット/ベルムット】白ワインに香草やスパイスを漬け込み酒精強化したフレーバードワイン、ベルモット。スペインではベルムットやベルムーという名前で親しまれてします。ニガヨモギを使うことが必須で、この名称はドイツ語のwermut(ニガヨモギ)に由来していると言われています。ハーブ系のお酒は食欲をたまらなく刺激する独特の心地よい苦みがあり、そのため本来は食前酒として楽しまれてきました。一時は下火になりましたが、スペインでは2015年頃から若者の間でベルムット人気が再燃しています。

エントロイド ブランコ/Entroido Blanco: Albarino 100% plus fresh herbs from Galicia

エントロイド ブランコ(白):厳選した22種類のハーブが漬け込まれたブランコには、アカキナなどガリシア地方に生育しないもの以外はすべて地元産を使用。意外に控えめなトップノーズにはシトラスやフェンネル、月桂樹の香りが隠れ、のど越しにぎゅっと凝縮した美味しさが流れ込む。これがベルムット?と思うだろう。そう、それが造り手のコンセプトだ。

★良く合う食材:ドライフルーツ、ムール貝、ツナ、サーモン、ナチュラルチーズなど。

凝縮感のあるブランコなら高品質の白ワインさながらに、前菜からメインディッシュまで食事を通して楽しめます。メインは魚、鶏など白身のお肉、またはお肉や野菜のパイなど。野菜の素揚げや天婦羅などもよく合います。

★22種類のハーブたち:赤キナ樹皮抽出物、ホップ、ローズマリー、ニガヨモギ、ジュニパー、ショウガ、ペパーミント、ノコギリソウ、セイヨウトウキの根、バニラ、カルダモン、レモン、フェンネル、月桂樹、バラ、シナモン、ユーカリ、ルバーブ、コリアンダー、オレンジ、カモミール

エントロイド ロホ/Entroido Rojo: Albarino 100% plus fresh herbs from Galicia

エントロイド ロホ(赤):ブランコと同じ製法で造られてるロホ。違いは色合いとハーブの種類。ベースの白ワイン(アルバリーニョ)に色素で着色しているのだが心配ご無用。すべて本物にこだわるから自社畑の黒ブドウの果皮から色素を抽出するという手間暇をかけている。ハーブは12種類*とブランコより少ないが、香りは圧倒的。トップノーズに開く柑橘系の香りは苦味を伴いまるでグレープフルーツのような爽やかさを感じながら、バニラを想わせるふくよかなニュアンスがじわじわと広がっていく。ああ、もう虜!

★良く合う食材:アンチョビ、イカの墨、タコ、甘いデザートなど。

ロホは少しカジュアルダウンして気さくなおつまみもお勧め。生ハム、チーズ、トルティージャ(卵とジャガイモのスペインのオムレツ)、コロッケ、ボケロネス(小魚の酢漬け)などのタパスや、日本の居酒屋メニューみたいなものが簡単でお勧め。焼き鳥とエントロイドなんて想像しただけで至福です。

12種類のハーブたち:赤キナ樹皮抽出物、ホップ、ローズマリー、ニガヨモギ、ジュニパー、ショウガ、ペパーミント、ノコギリソウ、セイヨウトウキの根、バニラ、カルダモン、レモン

★動画:生産者さんの解説が視聴できます→エントロイド ブランコエントロイド ロホ

Brazo de Gitano ジプシーの腕はいろんな味

Creamy Brazo de gitano crema at Oriol Rosal

はじめてこのお菓子を知ったのは、社会人になりたての頃。おおつきちひろさんの『スペインの熱い食卓』というレシピ本でした。料理の名前が気になってページをめくってみると、なんのことはない。ロールケーキのことをスペインではブラソ・デ・ヒターノ、文字通り「ジプシーの腕」と呼ぶのでした。でもやっぱり美味しそう。地域や家庭によって、クリームの代わりにチョコレートソースやジャムを使うなどバリエーションが豊富なのは、日本のロールケーキも同じです。

カバと合わせるのが醍醐味

カタルーニャ地方のワイナリー、オリオ・ロサルで食べたこちらのブラソ・デ・ヒターノは、スポンジよりクリームの量が圧倒的に多くて食感はふんわりとしています。ナイフやフォークで食べる気取ったデザートではないので、カジュアルに楽しみましょう。片手で持ってちょうどよい大きさです。

はちみつのナパージュが艶々と食欲をそそり、口どけの軽いクリームはさっぱりとしています。食後のデザートなのでお茶やコーヒーもよいですが、ここはカタルーニャ。カバだっておすすめです。普通、お菓子に合わせるなら甘口ワインが理想ですが、カバなら辛口でも果実由来の甘みを感じるので、甘すぎないこんなデザートにもとてもよく合います。

Damia 1637 Cava Brut Rosado -Garnacha 60%, Pinot Noir 40%
Damia 1637 Cava Brut -Xale.lo 60%, Macabeu 20%, Parellada 20%

ダミア カバ/Damia 1637 Cava

千円ちょっとで買えるのに、完全有機栽培できっちり手摘み収穫。区間ごとに醸造してブレンドし、法定熟成期間より長いレゼルバクラスの熟成を施すダミア ブランド。良いものをできるだけ安く提供して、楽しんでもらいたいと願う生産者の気持ちが込められたワインです。

ブラソ・デ・ヒターノの作り方

<材料>スポンジ台

  • 卵・・・・・・・・・   4個(黄身と白身を分けておく)
  • 小麦粉・・・・・・・   100g
  • グラニュー糖・・・・   100g
  • ベイキングパウダー・   小さじ1

<スポンジ台の作り方>

こちらの動画が分かりやすいです→Como hacer bizcocho para brazo de gitano。焼きあがったら空のオーブン皿で上から抑えておくという小技などに主婦の知恵が詰まっています。解説はスペイン語ですが、普段からお料理をする人なら見るだけでもコツがつかめます。クリームの部分はお好みで。季節のコンフィチュールも最高です。

もとは「エジプト人の腕」だった

ロールケーキは英語でスイスロール/Swiss Rollと呼びますが、どうやらスイスとは関係がありません。スペインには、中世にエジプトを旅したイタリア人修道僧が、現地の修道院で食べたものをもたらしたのが始まりのようです。そんな訳で当初は「エジプト人の腕」と呼ばれていましたが、時とともに「ジプシーの腕」に変わっていきました。

このお菓子は、スペインの旧植民地のラテンアメリカの国々にも広まっています。チリでは「女王の腕」、メキシコでは「子供のおくるみ」、フィリピンでは「メルセデスの腕」などなど、名前のバリエーションも豊かです。今のわたしたちにとってはいたって素朴なお菓子ですが、中世の頃はきっと特別なものだったはずです。Enjoy Brazo de Gitano with your Cava!