お食事に伺ってお持たせで頂いた丹波繰りの渋皮煮。次の週にはもうなくて、今度は特性の「どら焼き」に代わっていました。お持たせにも移ろう季節の一瞬の出会いを楽しめるのは、心根さんならでは。
心根さんでこの秋に行った「神々の遊び」
Wine & Spirits – Spatial Design – Consulting
お食事に伺ってお持たせで頂いた丹波繰りの渋皮煮。次の週にはもうなくて、今度は特性の「どら焼き」に代わっていました。お持たせにも移ろう季節の一瞬の出会いを楽しめるのは、心根さんならでは。
心根さんでこの秋に行った「神々の遊び」
旧エル・ブジのソムリエ、フェラン・サンタナの著書が出版されました。私のトラベルエッセイ『ワインと旅するスペイン』を(Google翻訳で)読んだカタルーニャのワイン仲間が、「Kayoと同じような目線でワインを書いた素敵な本だよ」と持ってきてくれました。
レベル:ワインを愛するすべての人に
BATCH 1/バッチ1
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの楽譜に直しがないように、ディスティレリ・ド・パリの記念すべき第一作目はたった一度の蒸留で完成した。つまり修正なしで、だから名前はバッチ1。「100年後の人々が今を振り返った時、ディスティレリ・ド・パリはジンの歴史を変えた蒸留所だったと記憶されていたい。そう、フランソワ・コティのシプレ(1917年発表)のように」と願ったニコラ・ジュレス氏が、シプレにオマージュしたジン。爽やかな香りのシャワーを全身に浴びるようなジン。
-ベルガモットを軸にした柑橘系のトップノートから展開する果物や花などの軽やかな香り。ボーイッシュな女性の爽やかさ、ダンディなのにどこか可憐といった相反する要素も魅力の中性的な香調。
TONIK/トニック
キナを使った本物のトニックウォーターが少ないなら、蒸留の段階でキナを入れてしまおうという柔軟性が心憎い。だからスパークリングウォーターで割るだけでシュガーフリーのジントニックになる。普通のジントニックのように甘みが欲しくなったら、お気に入りのシロップや極上のペドロ・ヒメネスのような特別な甘味を足せばプレミアムジントニックが出来上がる。ウッディなノートはビターチョコレートやナチュラルチーズとの相性も抜群。
-本物のキナの風味が効いたウッディなベースノートにスパイスが織りなす、ストレートで骨格のあるジン。全体的に清楚で上品、究極のシンプリシティを届けるオリエンタルウッディな香調。
BEL AIR/ベル・エール
多くの人を魅了するベル・エールの凝縮感。フランスの香水文化が開花した絶対王政の時代以来、香料となる植物の聖地として知られる仏領レユニオン島のボタニカルを使い、その特異な島で体験した衝撃をまさに“飲める香水“として作品にした。香りとスパイスの凝縮感もさることながら、香水らしさの決め手となるのは、香水ならではのボタニカルを駆使していることだろう。圧倒的な存在感。
–次々と現れる凝縮した果実の香りは私たちをパリから遠く離れたエキゾチックな異国に誘う。やがて大地に包み込まれるようなウッディなノートに至る魅惑的で官能的な大人の香調。
★手軽な楽しみ方★ 水割りでお楽しみ下さい(サンペレグリノを推奨しています)
Single Malt Whiskey by Distillerie de Paris
SINGLE MALT WHISKEY PARIS/シングルモルト ウイスキー パリ
フランスの首都パリ初の蒸留所。
スピリッツへの知的な情熱と直感に駆り立てられたニコラ・ジュレスは、フォーブル・サン・ドニ通りの奥に隠されたアーノルド・ホルスタインの蒸留器で、革新的かつ最高の美を湛えたスピリッツを生み出している。
モルトのフレーバーを引き出すライトな口当り、確かな骨格とフレッシュな余韻に満ちたオリジナルスタイル。ウィスキーに新たなテーマを携えて登場したディスティレリ・ド・パリのシングルモルト。パルミジャーノ・レッジャーノと合わせると至福。
ー 原料に語らせたい ー
3年の歳月を経て、史上初となる100%パリジャンのウイスキーをお届けできることとなりました。これは穀物へのトリビュート、つまり美しいフレームに収められた“原料に焦点を当てた”ウィスキーです。
Trois années d’attente et de travail pour enfin pouvoir vous présenter le premier whisky 100% Parisien.
原料と発酵
タイプの異なる複数のモルトを組み合わせ、300〜360時間という通常よりはるかに長い時間をかけて発酵を行うことで、香りの複雑さを最大限に引き出します。
蒸留
アーノルド・ホルスタイン社によるカスタムメイドの蒸留器を使い、穀物の輪郭を表現し洗練されたボリュームを出しています。
加水
ゆっくりと、とにかく非常にゆっくりと!行います。加水をしてから樽熟成させるため、水も未来のウィスキーとともに3年間熟成していることになり、その間、エタノールだけでは取り出せない成分を抽出する溶媒として作用します。
熟成
私がデザインしたスギャン・モロー社の特注樽を用いて独自の手法で3年間熟成します。目的は美しさを湛えた穀物のオー・ド・ヴィを作ること。そのため、ここでは樽熟成によって風味の特徴を変えることなく、アルコールの熟成を支えるという樽本来の役割に戻ることを意識しています。
Maple Spirits by Distillerie de Paris
MAPLE SPIRITS/メープル スピリッツ
カナダの厳しい冬が終わりを告げる頃、雪解けとともにメープルの樹から樹液が流れ出る。植樹もせず、伐採することもなくただ森を潤す水が樹液になるのを待つだけ。ニコラ・ジュレスはメープルシロップには使えず廃棄される樹液があることを知り、ケベックの森の命をそっとそのままボトルに封印した。自然とのつながりを呼び起こすスピリッツ。
EAU DE PARFUM, EAU DE TOILETTE, COLOGNE…WHAT IS THE REAL DIFFERENCE?
香水の呼び方って何でこんなにあるの?誰もがつまづくそんな疑問に、バルセロナの高級トイレタリーショップ、CARNERが答えてくれました。以下に訳を、本文はこちらからどうぞ→Eau de Parfum, Eau de Toilette, Cologne… What is the real difference?
***
“フレグランス-Fragrance”とは、「香り高い」を意味する“fragrant”に由来するとおり、心地良く甘美な香りを指す言葉です。フレグランスには、パルファム、オードパルファム、オーデコロンなどがありますが、ブランドやボトルのデザインを超えて、値段の差を生む本当の違いは何でしょう?
専門家によれば、人が香りに惹かれるのはそれが記憶が結び付いているからであり、そのため高価なパルファムと安価な香水を決定的に区別するものはありません。
他にもよく誤解されているのは、誰が何をつけるかということ。現代マーケティングがもたらしたものの一つが、”for men”や “for women”というラベルです。フレグランスの世界では、パルファムは女性、コロンは男性と言われています。
それではフレグランスの5つの種類について、主な違いを見ていきましょう。正しい濃度を知ることは、好きな香りに出会うことと同じくらい大切です。
濃度の違い/Perfume Concentration
1.パルファム/Parfum |濃度20-30%、持続時間8時間|
香料含有濃度(賦香率)が最も高く(20%以上)、そのため持続時間が長い。結果、最も高価。アルコール分が少なく肌を乾燥させないため、敏感肌の人にも適している。
2.オードパルファム/Eau de Parfume |濃度15-20%、持続時間4~5時間|
香料含有濃度(賦香率)はパルファムに次いで高く、持続時間も4~5時間と長い。アルコール分も低いため、敏感肌にも向いている。隣の人に頭痛を起こさせたり、ハグの後、首に香りが移るということなく香りを身に着けることができるちょうどよい濃度。現在、最も人気のあるカテゴリで、朝から夜まで香りに包まれ、眠る前にも残り香を感じるほど。
3.オードトワレ/Eau de Toilette |濃度 5-15%、持続時間2~3時間|
こちらも人気のフレグランスの一つで、濃度は5~15%。オードパルファムより値段も安い。オードトワレという名前、フランス語の“faire sa toilette”から来ているということをご存じでしたか?「準備できたよ」という意味です。
4.オーデコロン/ Eau de Cologne |濃度 2-4%、持続時間2時間|
賦香率がかなり低く、アルコール分が高くなるため、前述の3種類に比べるとかなり値段も手ごろになる。
ハーブやシトつスの香りが主体でベースノートがほとんどないという、伝統的なレシピに由来したフレグランス。何度か付け直す必要があるのでボトルは大きいサイズが多い。
5.オーフレッシュ/Eau Fraiche |濃度1-3%、持続時間2時間|
持続時間が2時間という点ではオーデコロンに似ているが、賦香率はさらに低い。大きな違いはアルコール分が高くないこと。成分のほとんどが水なので、敏感肌の人にも勧めやすい。
最後に、香りの種類とともに、最終的な香りを決定するフレグランス ノートがあることを知っておくことが重要です。
***
ここからは香水をつける量の目安として、以前どこかで聞いた話を書き留めておきます。さすがフランス、こんな所にも誌的な雰囲気が漂っています。
“オードパルファムは「点」、一、二滴落とす感じで
オードトワレは「線」、横にのばす感じで
オーデコロンは「面」、 動かさずに吹き付ける感じで身にまといましょう”
日本の香料会社の研究室で日夜よい香りの香水を創ることに専念していた著者の広山さん。1969年に渡仏し、香水発祥の地、南フランスのグラースでフランスの調香師たちと交流をしてきたなかで体験し、感じたことが生き生きと書き留められています。
“音楽に「名曲」があり、文学に「名作」があり、絵画に「名画」があるように、香りの世界には「名香」がある。何をもって名香とするかは、他の芸術作品と同じように時間を超越して、世界の人たちに愛され続けていることだろう”(本文より抜粋)
レベル:香りを仕事にする全てのプロに
「これは蒸留家が創る香水です。わたしにとって蒸留は表現の手段であり、スピリッツと香水は別物ではありません」と語るニコラ・ジュレスが、満を持して世に送り出すオールドパルファム ディスティレリ・ド・パリ。スピリッツと同じアーノルド・ホルスタイン社特注の蒸留器で蒸留し、調香からボトリングまでを一貫して手掛けるオートクチュールにこだわりました。蒸留酒以上に規制の厳しい香水においては不可能だったMade in Parisの香水は、こうして誕生したのです。
「心掛けるのは美の提案。心の内を表現し、何かを感じて欲しいと望んでいます。誰かのためではなく“何か”を提案するのです。」
ニコラ・ジュレス
「余香水をつけた後に残る不快な匂いが嫌でそれを取り除きました」と言うとおり、寝香水にも使えるピュアな仕上がり。男女の区別も不要と考えているため、香りはユニセックスです。
シトラス、サトウキビ、ジュニパー。3つの植物を通してニコラ・ジュレスが問いかける美の提案。
A1 for Citrus
シトラスのフレッシュ感にインスパイアされた「A1」は、ビガラード(ビターオレンジ)、ベルガモット、グレープフルーツなど柑橘系の香りが際立つコローニュスタイルの香水です。爽やかさをさらに引き立てるのはウッドとスパイスの骨格。この香りをまとえば、尽きない泉のように体の奥底からフレッシュなエネルギーが湧き上がるのを感じるでしょう。
100ml/72%
Cette fragrance insiste sur le style Cologne. Les agrumes comme la bigarade, la bergamote et le pamplemousse sont à l’honneur. Les notes boisées et les épices deviennent une structure, ou un filigrane qui porte cette fraîcheur. C’est un parfum qui transcende et donne une sensation d’énergie inépuisable.
C1 for Sugar cane
サトウキビのエネルギーを解放した「C1」は、ヒーローのマントのようにまとうことで限界を超える大胆さとカリスマ性を感じて欲しいと願いました。複雑な香りを作る多様なエッセンスによるボリュームと密度。凝縮感とストラクチャーがあり、深遠です。
100ml/72%
Pour ce parfum, c’est la canne à sucre qui porte le concentré sur sa structure intense et profonde. Tous les éléments gagnent en volume et en densité. Portez-le comme une cape de héros. C’est un parfum qui galvanise et transcende.
J1 for Juniper
ウッディな香りがもたらすエネルギーをほんの一吹きまとうことで、暮らしに張りを感じて欲しい。ジュニパーベリーを軸にいくつか鍵となるボタニカルが際立つ「J1」は、ウッド由来の落ち着きとベルガモットやスパイスのエッセンスがストレートに飛び出してくるダイナミックさを感じるでしょう。
100ml/72%
Ici, les baies de genièvres et quelques botaniques jouent leur partition au premier plan. Ils donnent au concentré une tension où les notes boisées, la bergamote et les épices semblent ciselées par une dynamique verticale.
★Short film: ディスティレリ・ド・パリ、美の提案
★オードパルファムについてはこちらをご覧ください↓
『オードパルファム、オードトワレ、オーデコロン…本当は何が違う?』
百年の古民家で秋の始まりを愛でる
総面積の90%を山林が占める高槻北部の樫田地区には、心安らぐ里山風景が見られます。そんな樫田の集落、中畑で、自然にとけこむように佇む名店「心根」では、静謐さのなかに温かみのある上質の古民家空間で、滋味あふれる大地の恵みを四季折々の美しさとともに供しています。「氣」ほとばしるお料理と、それに寄り添うワインをKayoKonoがセレクト。喧噪から遠く離れた山奥で、初秋の実りを味わい尽くします。
“秋という季節は気づかぬうちに通り過ぎ、「今年は秋が無かったね」と言われたりする年もありますが、山の中には小さい秋がたくさん。空は高く、果実は色づき、耳をすませば虫の声。風が金木犀の香りを届けてくれます。
夜空には、きれいな月が。十三夜、小望月、十五夜、十六夜、立待月、居待月、寝待月、更待月と昔の人は一夜一夜の月に名を漬け、十五夜の満月が雲に隠れて見えないことを「無月」、雨が降れば「雨月」と呼び、雲の向こうにある月でさえも、愛でていたそうです” -主人 片山城さんのご挨拶より抜粋
初秋のお献立:
一、金木犀茶 (ウエルカムティー)
一、新銀杏と天然舞茸のひろうすの吸地(お吸い物)餡掛け 溶き辛子
一、【八寸】秋刀魚寿司(醤油、葱、生姜)、秋刀魚燻製炒り黒豆射込み、栗渋皮煮、焼黒豆枝豆、落花生塩 茹で、新蕪へしこ挟み、手作り蒟蒻白味噌煮込のおかき揚、川海老唐揚げ、卵黄味噌漬、宿儺かぼちゃ寒天寄せ一休寺納豆
一、岩魚と松茸の椀 針青柚子、針冬瓜
一、鯉昆布〆塩わさびとんぶり和え 花茗荷、茗荷、うどの花、など
一、子持ち鮎塩焼き つけ焼き
一、きじ鳩炭焼き 焼き茄子とナツメグのソース 黒ニンニクのソース
一、天然きのこ鍋
一、ごはん3種
筋子(いくら)ごはん|柴栗と香茸のごはん|モクズ蟹の餡掛け麺
一、【水菓子】「秋包(あきつつみ)」…秋のフルーツ(ぶどう、梨、柿など)と羽二重餅、白あん栗ぃむを生春巻きで巻いたお菓子。
一、【主菓子】「栗きんとん」
ぺリングワイン:
Windsor Great Park Vineyard Brut 2015, Laithwaite’s/ UK
Henners Native Grace Brut Multi Vintage Cuvee, Henners Vineyard/UK
Vouvley Demi-Sec 2019, Domaine Vigneau-Chevreau/France
Pinot Noir Royal 2016, Weingut Von Winning/Germany
Pinot Noir I 2014, Weingut Von Winning/Germany
3 Qvevri Terraces Chinuri-Rkatsiteli #12 2020, Papari Valley/Georgia
Quintessence du Petit Manseng Jurancon Moelleux 2014, Domaine Cauhape/France
心根 最寄り駅JR高槻より車で30分(送迎あり)
Laithwaite’s レイスウェイツ
Henners Vineyard ヘネス・ヴィンヤード
Domaine Vigneau-Vhevreau ドメーヌ・ヴィヨー・シュヴロー
Papari Valley パパリ・ヴァレー
Weingut Von Winning ヴァイングート・フォン・ウィニング
Domaine Cauhape ドメーヌ・コアペ
心根のみなさん、美しい空間、美しい器、美しいお料理でおもてなし頂き、ありがとうございました。
駅前の裏通り、昭和の風情を残す一画にそろそろ肩身が狭そうに(でもそうならないでと願う)佇む小さな漬物屋さん。お漬物の美味しさもさることながら、明らかに“目利き”が選んだ野菜や果物、卵やお米が少しづつ並んでいます。
残暑の頃、スーパーでは一瞬で見かけなくなったいちじくが、ここにはまだまだ山盛りに、それも深くてツヤツヤの色味を帯びて並んでいます。「古い樹でそんなに量が獲れないから、スーパーには卸せないし、うちみたいな個人商店でないとね」とほほ笑むおばあちゃんが、未来の私に見えたのは決して気のせいではない。