タラのサルサヴェルデ

白ワインに良く合うスペインでも人気のバスク料理。とっても簡単です!

タラのサルサベルデ/Bacalao en salsa verde con almejas

材料(2人分):

 タラの切り身:2枚(一切れ150g程度)
 アサリ:10個
 ニンニク:1片
 小麦粉:小さじ1
 白ワイン:小さめのグラス1/2杯
 水:グラス1杯
 オリーヴオイル
 塩、パセリ

作り方

1)刻んだニンニクをオリーブオイルで炒め、きつね色になったらアサリと小麦粉を入れる。

2)タラに塩を振り、別のフライパンで身から先に焼く。

3)白ワインを注ぎ、刻んだパセリと水を注ぎ約5分間煮る。最後にあさりのソースを合わせて、刻んだパセリを入れ勢いよくソースと絡ませる。

この爽やかさ、まるで大西洋の風!

グラスから溢れるハーブや柑橘の香り、カランカランとグラスに触れる涼やかな氷の音。今や世界的に人気が過熱するアルバリーニョだが、そのアルバリーニョ(それも極上の)をベースワインにしたベルムットが“食事に合うテロワール系ベルムット”、エントロイドだ。

「世の中に品質を追求したベルムットがほとんどない。それなら自分たちで作ってしまおう!」。ベルムットが大好きなアデガス・バルミニョールが、そう考えて4年の歳月をかけて地元ガリシア産のハーブを厳選し、ベースワインにこだわって本気も本気で取り組んだ。だから美味しい。週末にのんびりと一杯。ランチやディナーの前に仲間とわいわい話しながらまた一杯。リフレッシュのマストアイテムとして傍においてはどうだろう?

【ベルモット/ベルムット】白ワインに香草やスパイスを漬け込み酒精強化したフレーバードワイン、ベルモット。スペインではベルムットやベルムーという名前で親しまれてします。ニガヨモギを使うことが必須で、この名称はドイツ語のwermut(ニガヨモギ)に由来していると言われています。ハーブ系のお酒は食欲をたまらなく刺激する独特の心地よい苦みがあり、そのため本来は食前酒として楽しまれてきました。一時は下火になりましたが、スペインでは2015年頃から若者の間でベルムット人気が再燃しています。

エントロイド ブランコ/Entroido Blanco: Albarino 100% plus fresh herbs from Galicia

エントロイド ブランコ(白):厳選した22種類のハーブが漬け込まれたブランコには、アカキナなどガリシア地方に生育しないもの以外はすべて地元産を使用。意外に控えめなトップノーズにはシトラスやフェンネル、月桂樹の香りが隠れ、のど越しにぎゅっと凝縮した美味しさが流れ込む。これがベルムット?と思うだろう。そう、それが造り手のコンセプトだ。

★良く合う食材:ドライフルーツ、ムール貝、ツナ、サーモン、ナチュラルチーズなど。

凝縮感のあるブランコなら高品質の白ワインさながらに、前菜からメインディッシュまで食事を通して楽しめます。メインは魚、鶏など白身のお肉、またはお肉や野菜のパイなど。野菜の素揚げや天婦羅などもよく合います。

★22種類のハーブたち:赤キナ樹皮抽出物、ホップ、ローズマリー、ニガヨモギ、ジュニパー、ショウガ、ペパーミント、ノコギリソウ、セイヨウトウキの根、バニラ、カルダモン、レモン、フェンネル、月桂樹、バラ、シナモン、ユーカリ、ルバーブ、コリアンダー、オレンジ、カモミール

エントロイド ロホ/Entroido Rojo: Albarino 100% plus fresh herbs from Galicia

エントロイド ロホ(赤):ブランコと同じ製法で造られてるロホ。違いは色合いとハーブの種類。ベースの白ワイン(アルバリーニョ)に色素で着色しているのだが心配ご無用。すべて本物にこだわるから自社畑の黒ブドウの果皮から色素を抽出するという手間暇をかけている。ハーブは12種類*とブランコより少ないが、香りは圧倒的。トップノーズに開く柑橘系の香りは苦味を伴いまるでグレープフルーツのような爽やかさを感じながら、バニラを想わせるふくよかなニュアンスがじわじわと広がっていく。ああ、もう虜!

★良く合う食材:アンチョビ、イカの墨、タコ、甘いデザートなど。

ロホは少しカジュアルダウンして気さくなおつまみもお勧め。生ハム、チーズ、トルティージャ(卵とジャガイモのスペインのオムレツ)、コロッケ、ボケロネス(小魚の酢漬け)などのタパスや、日本の居酒屋メニューみたいなものが簡単でお勧め。焼き鳥とエントロイドなんて想像しただけで至福です。

12種類のハーブたち:赤キナ樹皮抽出物、ホップ、ローズマリー、ニガヨモギ、ジュニパー、ショウガ、ペパーミント、ノコギリソウ、セイヨウトウキの根、バニラ、カルダモン、レモン

★動画:生産者さんの解説が視聴できます→エントロイド ブランコエントロイド ロホ

美味しさの源は大西洋のはじける笑顔

Adegas Valmiñor

生産者:アデガス・バルミニョール
生産国・産地:スペイン、リアス・バイシャスD.O.

スペイン人は誠実でありガリシア人はそれ以上。D.O.リアス・バイシャスに今や数軒残るのみとなった生粋のガリシア人によるワイナリー、アデガス・バルミニョールは、1997年に創設者のカルロスが一代で築いたワイナリー。カルロスを中心にスタッフがまるで家族のように仲が良く、訪問者を友人のように迎えてくれる。

バルミニョールというワイナリー名は、カルロスが住む渓谷から取ったもの。実はこの渓谷、コロンブスがアメリカ大陸から帰国した際に3隻の船が着いたという歴史スポットでもある。産地の最南端(リアス・バイシャスに5つのサブゾーンがある)、ミーニョ―川を挟んでポルトガルと国境を接するオ・ロサルにあり、この辺りは河口から広がる大西洋とほとんど水平のようなスペインでは珍しい標高の低さが特徴だ(リアス・バイシャスという産地名は低いリアス式海岸という意味)。

大西洋の冷涼な風を受けて、4つの区画に分かれた34ヘクタールの畑からアルバリーニョ種を中心に国際的には幻のソウソン、ブランセリャオ、カイニョ・ティント、カスタニャルといった地元の“文化財”の栽培にも熱心なのだが、とにかくどれ飲んでも美味しい。それに樽発酵・樽熟成のアルバリーニョやベルムット(極上のアルバリーニョがベースワイン!)のような変わり種を造ったって、彼らが造るならちゃんと理由があり、それは絶対に美味しいということは飲む前から分かっている。知識、献身、情熱、そして愛情がワインを生み出す原動力となっていることは、ここで働く人々の笑顔にちゃんと書いてある。

Vineyard site: Catuxa
Vineyard site:  Figueiró 

★動画: Short Tour

★かもめの本棚『ワインと旅するスペイン』:連載第6回スペインの異世界ガリシア(下)

神々の遊び 「オーストリアでイタリアン」-2023 May

北摂の長閑な一軒家イタリアンで春を愛でる

今年最初の「神々の遊び」は、サントリー山崎蒸留所にもほど近い大阪北摂の小さな町、島本町にある一軒家イタリアン「MyS ーマイス」が舞台。本国イタリアをはじめ、海外での豊富な経験とパイオニア精神溢れる菱田シェフのイノベーティブな料理に合わせるのは、この季節にきらめきを増すオーストリアのワイン。敢えてイタリアワインを外し、一般にはあまり馴染みのないオーストリアワインの気品溢れる魅力を発見していただきたいと思いました。それを「見えないグラス」と囁かれる最高級ワイングラス、シドニウスでいただくこの会ならではの遊び(グラス協賛:Glassbacca様)。

コースの間と最後には、恒例のセイロンティーペアリングも。ヌワラエリヤ、サバラガムワの2産地の茶葉をベースに、胃腸を和らげるリフレッシュブレンドとビタミンCたっぷりのデトックスブレンドをご提供させていただきました。さらりと爽やかな空気、陽光きらめく素敵なランチをみなさんと楽しめた幸せ。

6 Course Parine Menu with Restaurant MyS

アミューズ
揚げポレンタ 青魚の酢漬とサワークリーム
Entroid Blanco/Adegas Valminor, Rias Baixas

前菜
氷見の魚のカルパッチョ トマトとイカ墨のソース
Brut Rose –Sekt Austria Reserve 2017/Weingut Malat, Kremstal

パスタ
タリオリーニ 和牛のラグー 春キャベツとサフランのクリームソース
Pinot Noir Ried Satzen 2017/Weingut Malat, Kremstal


魚のロースト 自家製からすみのクロスタ 新玉葱のピューレ ハーブマスタード
Gruner Veltliner Smaragd, Steinwand 2017/Weingut Machherndl, Wachau

紅茶
水出しヌワラエリヤ/Concordia Estate


カイノミのロースト 新じゃがいもの煮込み マスカルポーネソース そら豆のニョッキのフリット
Zweigelt Ried Frauenfeld 201/ Weingut Johanneshof Reinisch, Thermenregion

デザート
柑橘と苺のセミフレッド カンパリジュレ
Distillerie de Paris Gin Tonik

オリジナルアレンジティー
リフレッシュブレンド&デトックスブレンド
Nuwara-Eriya Concrdia Estate
Sabaragamuwa Cecilian Tea Factory

マイスの皆様、Glassbacca様、お陰様で素晴らしい時間を過ごすことができました。ご協力いただきありがとうございました!

ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ The BAR x ディスティレリ・ド・パリ Vol.2

日本有数の温泉地、別府に誕生したラグジュアリーリゾート、ANAインターコンチネンタル別府 スパ&リゾート。窓の外に広がる絶景と一体感が味わえるオーセンティックバー、The BARとディスティレリ・ド・パリのコラボレーションで、昨年末の「イン・ザ・ダーク」に続き、2月某日、オーナー蒸留家のニコラ・ジュレス氏による「メーカーズディナー」を開催致しました。

お客様ご自身の感覚で作るジントニックとネオ・ガストロノミーをテーマに掲げるANAIC様のコンセプトと、飲める香水、ディスティレリ・ド・パリが融合した魅惑の一夜。最後はニコラ・ジュレス氏が自らシェイカーを振るというサプライズも飛び出しました。

photo by T. Tonooka

アミューズ ーカリフラワーのムース 雲丹 コンソメジュレ
バッチ1ソーダ

オードヴル ー湯布院サーモンとホタテ貝
カボスネグローニ(Tonik・カボス梅酒・カンパリ) ステア

魚料理 ー地元の恵み大分県産白身魚と姫島車エビ レモングラス  
ベルエール75(Bel Air・レモンジュース・シャンパン)シェイク

肉料理 ー九州産ビーフステーキの炭火焼 別府・三保醤油
フィノマティーニ(Batch#1・フィノ)シェイクスタイル

デザート ー完熟洋ナシ 
ジン トニック (Tonik・カカオリキュール・生クリーム・ココアパウダー・キナパウダー)シェイク グラスポッパースタイル

★動画:二コラがシェーカーを振る奇跡の映像はこちら →Nicolas shaking a cocktail!

スピリッツクリエーター ディスティレリ・ド・パリ

Nicolas JulhèsSpiritueux de créateur

味わいはもうひとつの美の形。味覚の冒険家二コラ・ジュレスは、香りと素材への情熱の赴くままに飽くなき探求を続けます。ブルゴーニュやキューバ政府から蒸留を任されるなどコラボレーションも盛んですが、本拠地はあくまでもパリであり、パリジャンの手によるパリ市内で初の蒸留所がディスティレリ・ド・パリです。ここで生み出されるあらゆるものが、奥深さとエレガンスという二コラ・ジュレス氏の解釈に貫かれた作品です。

Creator of Spirits

Aventurier du goût, Nicolas est guidé par sa passion des arômes et des ingrédients. S’il distille en Bourgogne où à Cuba, c’est à Paris qu’il a créé son laboratoire: La tout e première distillerie parisienne. Chacune de ses créations est une interprétation singulière marquée par l’élégance et l’intensité.

Adventurer of taste, Nicolas is guided by his passion for aromas and ingredients. If he distills in Burgundy or Cuba, it is in Paris that he created his laboratory: The very first Parisian distillery. Each of his creations is a singular interpretation marked by elegance and intensity.

Products

飲める香水| ジン
森とつながる| メイプル・スピリッツ(原料高騰により生産終了)
パリのシングルモルト| ウイスキー(限定)
スペシャルエディション| ジン サンク(限定)

オードパルファム│ Made in Parisの香水

La Boutique

蒸留所があるパリ10区のル・デュ・フォブール・サン=ドニ 60には、かつてパリで初となる香水店が軒を連ねていました。メトロにも近く、今では多様な文化が集まるとても賑やかなこの一画は、創造性を発揮し自由に表現するにはうってつけの場所。ディスティレリ・ド・パリは二コラ・ジュレスの感性を軸に展開するインスピレーションに形を与えるラボであり、香水やスピリッツに代表される洗練の品々が並ぶ美の世界です。

Custom-made distiller by Arnord Hornstein
751301 means Paris the very first

Artisan

技術はあって当たり前。感動を呼び起こすのは、そこにかけた時間。ジン、ウィスキー、ラムなどの蒸留酒には、それぞれ伝統の産地とレシピがありますが、二コラが目指すのはこれらとは一線を画す世界。既存の概念を脱却し、「フレームそのものをデザインする」というアプローチが大きな違いです。

Sustainability

「ディスティレリ・ド・パリ」で行う蒸留やニコラ・ジュレス氏が家族で営む高級食料品店「ジュレス」で販売されるケーキやペイストリー、コンフィチュールには新鮮なハーブや果物がふんだんに使われています。これがすべてパリ10区の一角で循環しているとしたら、夢のようだと思いませんか?

例えばお菓子に使うには熟し過ぎたフルーツは蒸留に、ジンに使ったボタニカルは蒸留所の庭の肥料になって再生されています。「リサイクルは考え抜かれていない限り、かえって非効率になる」と考え、計算し尽くされたコンセプトの下で、廃棄物から美しさへの転換が生まれています。

recycle 100% – used juniper berries
upcycle 100% -overrippen fruits transforms into alcohol

Roots

パリ10区の高級食料品店「ジュレス」を営むジュレス家に生まれ、幼い頃から質の高い商品に囲まれて育ったニコラは、「こんなにたくさんの商品の中から、みんなどうやって自分に合った物を選ぶのだろう?」と考える子供でした。それが普通のお店よりも少し高い品物となれば、なおさら不思議。

そうして見つけた彼なりの答えが、モノに備わる美しさでした。美しいから心の琴線に触れ、手に取ってみたい、身に着けてみたいと思わせるのだと確信したのです。美しいものに対する純粋な憧れ。「ジュレス」ではそれが商品を選ぶ基準になり、「ディスティレリ・ド・パリ」では創造の基本になります。

★動画: 『ディスティレリ・ド・パリ、美の提案