長い歴史が磨くブドウのエッセンス シェリー ペドロ・ヒメネス ソレラ 1918

Bodegas Ximénez Spínola PX MUY VIEJO

優れたワイナリーは数多あれど、こんなワイナリーには滅多に出会うことがない。やることなすことすべてが規格外だか、そもそもワイン造りが変わっている。シェリーの聖地ヘレス・デ・ラ・フロンテーラにあって設立以来300年以上、辛口シェリーには目もくれずペドロ・ヒメネスだけに特化してきた。近代化の波にもついぞ飲まれることなく、今も昔ながらの手仕事を貫いて、本物の極甘口造りに没頭している。

100%天日干し。酒精強化もせず、カラメライズもせず、一切の調整をしない。

ボトルをかざすと、サラサラとした琥珀色の液体が見えるだろう。甘い物が貴重だった時代の本物のペドロ・ヒメネスだ。まるで干しブドウが液体となって空中から口の中に入ってきたかのような甘味はあくまで天然。きれいな酸に支えられて、すぐに次のグラスを傾けしまう。ブドウ栽培にどれだけ配慮したかは推して図るべし。

年間生産わずか8,000本強。1918年以来受け継がれるヘレス最小のソレラシステムで、15年の歳月をかけてゆっくりと育まれる。すべてのラベルにオーナー、ホセ・アントニオ・サルサナ氏の直筆サインとシリアルナンバーがついている。

“El oficio de nuestros mayores…”
Corría el año 1918 cuando esta Solera vio la luz. Cuatro generaciones de la misma familia han trabajado en mantener la cuenta de envejecimiento de cada gota de este vino. Más que un producto en sí mismo, es un deseo de continuidad. Un oficio heredado de padres a hijos.

José Antonio Zarzana – Viticultor

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