ヒルダ/Gilda
新鮮な食材が艶々していて美味しそうですね。串に刺したフィンガーフード、ピンチョスが有名なバスク地方で、最初に誕生したと言われるのが「ヒルダ」です。口に入れるとアンチョビの強い塩味とピクルスの酸味がギュッと広がるこの完璧な組み合わせ。
ピリッとしていて旨みがあり、しょっぱい。まるでリタ・ヘイワースが演じた『GILDA』(1946年公開の映画。同名で宿命の女ヒルダが主人公)のように・・・、ということでこの名が付けられました。
このレシピが誕生したのは1940年代のこと。サン・セバスチャンに新しくバル(Bar Casa Vallés)をオープンしたヴァレス兄弟が、オリーブの実とギンディージャ(バスク地方の青唐辛子のピクルス)、アンチョビをワインに添えて提供していたところ、ある日常連客のホアキム・アランブルが3つまとめて串に刺して食べたのが始まりです。「あー、早く食べたい!」って感じだったんでしょうね。
これ以降、バスクには串に指した(ピンチャール/pinchar)ピンチョスが広がり、多彩なレシピが考案されてきました。
シンプルなレシピだけに素材が命。今回ご紹介するレシピはサン・セバスチャンのレストラン、アラッツのシェフ、イケル・サバレタ氏が2023年に来日した際に、最高のアトゥン(ツナ)の缶詰とアンチョビがあるからと特別に教えてくれたアレンジレシピです。
材料:
オリーブの実
ギンティージャ
アンチョビ・フィレ
アトゥンの缶詰(無ければ不要)
エキストラバージンオリーブオイル
1 オリーブの実一つ、ギンティージャ一本、アンチョビフィレ一切れ(ここまでが普通のヒルダ)、あればアトゥンの身の順番で串に指す。
2 上質のエクストラバージンオリーブオイルでマリネする。
3 チャコリやビール、スパークリングワインと合わせて口中調理したら完成!
【TIPS】スペイン産のマグロの缶詰は、余計な味付けのない素材そのものの味とゴロゴロとした塊のマグロが特徴です。実はこちらの材料、すべて私の方で最高のものを準備できるので、いつの日かみなさんにおすそ分けさせていただきます。お楽しみに!
ARATZ
Tel. +34 943 219 204
Email: info@restaurantearatz.com
住所 : Igara bidea 15 20018 Donostia – San Sebastián, Gipuzkoa
日本でも三重県の多気にオープンしたVISONでARATZの料理が楽しめます!