Pallozas in Cebreiro セブレイロのかわいいおうち

温かみのある自然素材の家

オ・セブレイロ村で巡礼路より気になるのが、パロザスと呼ばれる茅葺屋根のおうちです。温かみのあるかわいいフォルム。これが古代ケルト人のおうちで、ほんのつい最近、20世紀の終わりまで実際にひとが住んでいたと聞くと、ますます興味がわいてきます。

紀元前3世紀に古代ローマ帝国がイベリア半島にやってくるまでは、現在のスペインの大部分にケルト人が暮らしていました。鉄器時代のイギリスの円形集落や、ケルト人が築いたカストロ文化(青銅器時代からローマ文化に取り入れられるまでのイベリア半島北部の文化)そのままに、円形の石の土台を、ガリシア語でパラザ/pallazaという茅葺の屋根でおおって家畜とともに暮らしていたそうです。

Castro in A Guarda By Henrique Pereira

20世紀も後半になってようやくこの地方にも新しい建築資材を運び込むことができるようになり、使われなくなったパロザスのいくつかはガリシアの村や、レオンのアンカレスの谷、アストゥリアス西部に移築保存されているそうです。

オ・セブレイロ村のパロザスはというと、博物館になっているものがあります。低い壁と茅葺屋根は過酷な山暮らしに合わせて工夫されています。重たい雪と風雨に耐えるための高く厚みのある屋根、凍えるような寒さをしのぐために窓はほとんどなく、熱を逃がさないようにしています。山の傾斜や土地のくぼみを利用して排水も考えられています。花崗岩やスレート、オーク材、藁など土地の材料を使ったかわいいおうちは、標高1300メートルの自然のなかにやさしく溶け込んでいます。

Palloza, Pedrafita do Cebreiro By amaianos
Pedrafita do Cebreiro By Bjørn Christian Tørrissen

キリスト教の時代になり、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の要所となっても、ケルトのパロザスが取り壊されずにずっと共存していた奇跡に、村人の愛を感じます。Me gusta!

<STAY -セブレイロに泊まる>

Hotel O Cebreiro (informacion@hotelcebreiro.com, Tel 34 982367125)

もと町役場兼刑務所!らしいです。

Hostal Meson Anton (Tel 34 638 35 07 53)

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